モノづくり現場をデジタルツイン、次世代工場の実証施設あらわる

世界最高水準のオートメーション技術を製造業各社に提供する。顧客と共にソリューションを創る拠点を世界37ヶ所に有す、その端緒を開いた施設は2011年の誕生以来、最先端のFA技術で製造現場の自動化を加速し、深刻な社会問題である製造業の人手不足の解決に貢献してきたという。

オムロンは、滋賀県草津市の草津事業所内にある「オートメーションセンタ KUSATSU」を今月12日にリニューアルオープン。新生ATC-KUSATSUは、デジタル技術を駆使し、最先端のFA技術でリアルな工場をデジタル空間上に再現(デジタルツイン)することを可能とした。事前シミュレーション、他拠点におけるソリューションのリモート体感、実機実証による顧客価値を創造する施設として生まれ変わった。

オートメーションの進化で製造現場の生産性を飛躍的に高め、付加価値の高いモノづくりの実現を目指す、オムロン独自の製造現場の革新コンセプト"i-Automation!"の世界を実現していく。ATC-KUSATSUは唯一、技術・開発・製造機能を同拠点内に所有する。同社の20万点以上にも及ぶ制御機器とソフトウェアやサービスを高度にすり合わせた革新的な技術と制御アプリを使用し、課題解決策を実証できる。

各種機器導入の技術トレーニングも提供している。そこではさらに、装置の持ち込み検証など、顧客環境に合わせた実証実験ができる。最大の「POC-KUSATSU」も併設していて、この概念実証施設は昨年末にローカル5G無線局免許を取得。協調ロボットやモバイルロボなど各種ロボットに加え、5GやAIなどの先端技術を組み合わせた実証実験が行える(新規顧客の見学申込みは最寄りの営業所から可)。

革新が求められる製造現場の課題に顧客と取り組み、顧客のモノづくりを革新することで社会的課題を解決するという。同社は、世界中の人々の生活を豊かにすることを目指していく構えだ。