その最新版(PDF)をWeb公開している同庁は、上記ガイドラインの策定・公表から3年が経過し、金融機関等において態勢整備への意識が浸透してきたことから、より実効的な態勢整備を行うよう、当該ガイドラインで対応を求めている事項に対する完了期限を2024年3月とし、態勢を整備することを、各業態団体を通じて要請した(令和3年5月31日報道発表資料)。
上記期限が設けられた金融庁ガイドラインへの対応で、銀行におけるAML(アンチマネーロンダリング)が他の業態よりも先行していたが、銀行以外の業態においても、これまで以上に管理態勢の整備を求められている。顧客からの要望に応えるため、2018年から銀行・暗号資産交換所向けにマネロン対策システムを提供し、今年は大手証券会社1社に採用されたという。
DTSは、国際基準に準拠したマネー・ローンダリング対策システム「AMLion」のうちリスト照合機能を実現するWatch List Screeningコンポーネント――ウォッチリストスクリーニング機能を証券・保険・カード会社に向けて、来年元日から提供および無償トライアルを開始する。同機能は、①金融庁の要請する制裁リスト照合の24時間ルールに対応、②AIを活用したネガティブニュース検索、③漢字の表記ゆれにも対応するあいまい検索を特長とする。
上記3つの強みを活かし、金融庁ガイドラインをカバーするだけでなく、高度なAML態勢をリーズナブルに実現するという。ウォッチリストスクリーニング機能により、同社は今後、証券・保険・カード会社への提案を強化し、金融のあらゆる業態のAML高度化に貢献していく構えだ。