ビルディング設備管理業務をデジタルツインにてスマート化

社会資本ストックの老朽化対策、各種産業設備の更新・維持管理も求められている。日本ではインフラのメンテナンスニーズが高まっているのに人口が減少している。生産性向上や技術継承において、実空間の物事を仮想空間に再現する「デジタルツイン」を活用した効率化への期待が高まっているという。

NTT Com日本ユニシスは、前者が今春開設した「CROSS LAB for Smart City」にて、BIM(ビルディング情報モデリング)データを用いた建物設備管理デジタルツインの共創を開始した。「Smart Data Platform for City」と、ファシリティマネジメント(FM)ソリューション「ARCHIBUS」を連携し、3Dデータ・デジタルツインによるビジュアルな建物設備管理を実現し、生産性向上をめざす。

「CROSS LAB」のBIMデータを「ARCHIBUS」を介して設備・故障情報とつなぎ、相互接続・運用性を検証する。さらにはセンサーで検知した設備異常等を3Dビューワー上に簡単に表示――。建物をデジタルツイン化するとともに設備管理の効率化実現に寄与することを目指す。連携データを自動で「ARCHIBUS」の保全業務プロセスへつなぐことで、設備管理業務のDX実現にも取り組む。

「SDPF for City」と「ARCHIBUS」の連携を深め、さまざまな機器から取得したデータをリアルタイム活用できる建物統合管理ソリューションの提供に向けた検討を進める。街区・建物情報やビル設備情報を統合し、FMの効率化や利用者の安全性の向上を図る包括的なプラットフォームの提供に向けた検討を重ねていく。

今回の取り組みで得た知見・ノウハウは東大グリーンICTプロジェクト(GUTP)へ還元する。両社はGUTPと連携した活動を通じて、GUTPがめざすデジタルツインアプリ構築手法の標準化に貢献していくという。