多彩な業務現場でスムーズな本人確認および"顔パス"を可能に

顔認証が身近なものとなった。近年、スマホ・PCのロック解除、セキュリティゲートや決済での端末を用いた本人確認などでそのしくみが使われていて、製造業の検査工程における資格者の本人確認や会員制サービスにおけるVIPの来訪通知など、業務効率化やサービス向上の用途での活用も広がっている。

それら顔認証による本人確認は、便利な反面、専用端末前の行列が待ち時間を発生させたり、認証のための人の動作が生産性を低下させたりする課題があるという。キヤノンは、専用端末の前に立ち止まることなく顔認証可能なソフトウエア「スマートフォーカス顔認証for Milestone XProtect」を今月中旬に発売する。

新製品は認証速度と精度を両立した同社独自の顔認証エンジンにより、ネットワークカメラの映像から複数人同時に素早く高精度な顔認証を実現。認証のための動作が不要で、スムーズな本人確認ができる。マスクやサングラスを着用した状態でも機能する。キヤノン製ネットワークカメラ(VB-H45/VB-H45B/VB-S30D Mk II/VB-S800D Mk II/VB-S910F)と連携することで、顔の明るさに合わせて自動で露出補正できる。

これまで顔認証が困難だった建物出入口などの逆光環境や、時間帯により照度条件が変化する環境でも顔認証が可能となる。新製品はまた、ビデオ管理ソフトウエア「XProtect®」マイルストーンシステムズ社製)と連携し、認証された人物を通知可能とする。認証前後の録画映像を後から確認することもできる。

上記新製品とネットワークカメラを組み合わせた顔認証ソリューションは、製造現場の資格者確認や会員制サービスのVIP来訪通知、医療機関における検査時の本人確認など、さまざまな業務における現場のDXを支援するという。キヤノンはDXに貢献する映像解析ソリューションを今後も展開していく構えだ。