Webアプリのセキュリティ対策、運用監視サービス市場は右肩上がり

コロナ禍によりEC(電子商取引)サイト、Webサービスの利用頻度が増加している。昨今、WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)を活用したサイバー防衛策、Webアプリのセキュリティ対策やWebシステムの安定稼動ニーズが高まっている。

WAFを導入すればWebサイトの不正アクセス検知だけでなく、改ざんや当該サイトからの情報漏洩を防止できるようになる――が、それを有効活用するためには、専任技術者による日々のアップデートや運用ノウハウなどが必要となる。そこで、セキュリティサービスベンダーによるWAFの導入プラス設計・運用など、すなわち「WAF運用監視サービス」が、日本でもECビジネスの隆盛や、よりセキュアなWebシステム構築ニーズの高まりとともに拡大しているという。

ITRは今月2日、国内のWAF運用監視サービス市場規模推移および予測を発表した。同市場の2020年度の売上金額は105億8,000万円、前年度比11.6%増となった。上述のような背景から、2021年度は前年度比13.4%増の120億円になる見込みである。WAF運用監視サービス市場のCAGR(20~25年度)は9.4%、2025年度は166億円に達するだろうという。

「Webサービスを用いたECビジネスの拡大に伴い、Webサービスをターゲットとしたサイバー攻撃が増加しています。しかし、企業のWebアプリケーションは、十分な脆弱性対策がなされていない場合も多く、特に、WAFのような外部の攻撃から守るための運用監視のニーズは非常に高い状況にあります。最近では、安価なクラウドWAFサービスも増えてきており、市場は今後も拡大していくでしょう」と、同社コンサルティング・フェローの藤 俊満氏。

詳細は、市場調査レポート『ITR Market View:ゲートウェイ・セキュリティ対策型SOCサービス市場2021』に掲載されている。