機械学習技術が進化し、AIによるデータ分析で高精度な予測が行えるようになった。近年、予測した情報に基づく意思決定をAIで自動化する最適化技術が注目されている。ダイナミックプライシングやシフトスケジューリング、配送計画、パーソナライズ広告、レコメンドの最適化など――
膨大な選択肢の中から最適案を選び出すことが必須の業務において、最適化技術が活用されつつあり、大幅な業務負荷の軽減や業務スピードの向上が期待されているという。NECは11月26日、顧客のDX（デジタルトランスフォーメーション）加速に向け、意思決定をAIで自動化する最適化技術の導入支援・「数理最適化導入コンサルティングサービス」を開始した。
最適化技術の分野において、「量子コンピューティング技術」、熟練者の意図を学習し意思決定を模倣する「意図学習技術」、今回新開発した「オンライン最適化技術」すなわち不確実な環境下でもインタラクティブな最適化ができる技術など、様々な独自技術の開発を継続している。同社は上記新サービスでそれらの技術を活用し、従来最適化の導入が難しかった業務でも意思決定の自動化を可能にする。
業務改革や新事業創出に向けて最適化技術の導入を検討している企業を対象に、ユニークな最適化技術を適用した事業ビジョン・コンセプトの企画、AI活用シナリオの検討、アクションプランの策定などを行う。新サービスと合わせて、AI活用の導入効果について実データを用いて検証可能な「AI活用仮説検証サービス」を提供し、顧客にとって適切な最適化技術の導入企画を短期間で実現する。
両サービス中、「意図学習技術」を利用することで、従来1年近く費やされてきた最適化のモデル化を約1/10の期間で実現したという。同社は、25年までに最適化関連事業の売上100億円を達成する構えで、「オンライン最適化技術」を「NeurlPS 2021」にて発表する予定だ。