医療のデジタル化、政府指針準拠のクラウドで電子カルテ等を運用する

医療従事者の不足・偏在に伴う業務量過多や地域格差などが生じている。医療業界では昨今、withコロナ対応として、さらなる安全・安心な環境作りや業務負担軽減、地域医療機関同士の連携が一層重要になっている。

「データヘルス改革」(官邸PDF)を掲げる政府は、医療・介護現場での情報利活用の推進、オンライン資格確認の普及など、医療機関のデジタル化を進めている。それに関連する指針として、厚労省が「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」、経産省・総務省が「医療情報を取り扱う情報システム・サービスの提供事業者における安全管理ガイドライン」を示している。

今月17日、NECは、医療デジタルトランスフォーメーション(DX)に向けて、クラウドサービスの事業を強化し、当月より新サービスを順次リリースすることを発表した。端緒に、上記3省2ガイドラインに準拠したクラウド環境により、医療機関を支援するサービスと電子カルテシステムを安全・安心に接続可能な「MegaOak Cloud Gateway」を提供する。さらに、医療機関を支援するサービスの第一弾として――

医療機関・患者・家族間のオンラインでのコミュニケーションを実現する「MegaOak Telehealth」、院外からの問診情報入力を可能にする「MegaOak Template for 問診」、音声認識を活用し医療機関での事務業務の効率化を実現する「MegaOak Voice Assist」の3種を、「MegaOak Cloud Gateway」を通じて提供する。これらのクラウドサービスについて、2025年度末までに200施設以上への導入を目指すという。

同社は、デジタル技術を活用することで、医療業界における課題解決を支える持続的なイノベーションを提供すると同時に、人々が活き活きと暮らすことができる健康長寿社会を実現していく構えだ。