情報通信
材料開発をデジタル転換、MI活用環境にて労力・期間・コストを削減
情報科学・計算科学を用いた手法にはしかし、「業務効率化が求められる中、実験回数が限られ必要なデータが不足している」「属人的なデータ管理が行われていて、これまでの知見を有効活用できない」「データを分析し、材料開発を進められる人財(データサイエンティスト)が不足している」「実験設備やデジタル技術への新規投資および新規導入ハードルが高い」といった課題が潜んでいるという。
日立ハイテクは今月9日、日立製作所の「材料開発ソリューション」を活用した分析サポートサービスの提供を開始した。日立ハイテクはMIを活用した分析環境を提供することで、材料の研究開発におけるDX推進を支援していく。①材料データ分析環境提供サービス、②材料データ分析支援サービスを提供し、実験回数や関連コストを削減。省人化などによる生産性向上に寄与していくという。
①では、MIを利用した材料データ分析環境をクラウド形態で提供。材料特性の変化を視覚的に把握でき、材料特性や知見を効率的に見出せ、Webブラウザから容易にデータ確認して、データ分析者間での円滑な情報共有もできる。②では、日立ハイテクが各種材料データを顧客から預かり、機械学習などを活用してデータサイエンティストがデータ分析を代行し、その結果を報告する。さらに――
期待する材料特性を実現するための条件探策、実験候補を提示する逆解析もできる。AIの活用により、視点を変えた分析が提供でき、効果的な実験計画の立案・実行が可能になるという。同社は、より多くの顧客への「材料開発ソリューション」導入を通して、材料開発の効率化に貢献していく考えだ。