プラスチックごみが世界中で問題となっている。近年、プラスチック包装容器の4R――リデュース（減量）、リプレイス（置換）、リユース（再利用）、リサイクル（再資源化）の観点から、さまざまなプロジェクトを推進しているという。
花王は、リサイクルしやすい包装容器の開発とともに、使い捨て品を同じ用途の製品にするワンウェイプラスチックの水平リサイクルに向けた、資源循環型モデルの共同実現に取り組んでいる。この事業は昨年9月に東京都による「プラスチックの持続可能な利用に向けた新たなビジネスモデル」公募に採択されたもので、今年2月の規定期間終了後も、市川環境エンジニアリング、地球船クラブ エコミラ江東、ヴィアックスと共に継続している。
使用済み包装容器の循環型システムを構築して社会実装する。「再生プラスチックを使用したハンドソープ用のボトル容器と単一素材のフィルムで出来たつめかえパックを設計・製造」「江東区の公共施設に空のボトル容器と補充用のつめかえパックを配布。ボトル容器につめかえた上で使用してもらい、回収」「回収した使用済みつめかえパックをボトル容器にする水平リサイクルを実施」「つめかえパックからつめかえパックへの水平リサイクルの実現をめざす」
同事業では、元気ネットが生活者へのモニター調査を行った。結果、つめかえパックに関しては、透明であること、デザインがシンプルであること、エコであることがリンクし高評価を得ていて、このようなデザインがエコなイメージに繋がると確認できている。一方で、注ぎ口をはさみで切る仕様に対し、「面倒」「つめかえやすいと思わない」といった声があり、より使いやすい容器設計が必要であることがわかった、などという。
詳細を都への報告書（PDF）に記した花王は、今後も全ステークスホルダーと連携しつつ資源循環システムの開発を進め、持続可能な資源循環型社会の構築に貢献していく構えだ。