地銀業務DX、マイクロサービスの自在組み合わせで商品開発も迅速に

ローカル経済が厳しさを増している。近年、地方銀行は業務の効率化やデジタル化、トップライン向上のための新規サービス開発が求められているものの、各行で業務手続き・システムが異なる。連携先システムが多様化・複雑化する中で、それらに応えることは困難だという。

NTTデータは地域金融機関の銀行業務デジタル化を加速する、共同利用型サービス「Service Engagement Hub(SEHub)」のメニューを拡大し、地銀共同センターの複数の銀行への本格提供を開始する。同社と同センター参加行が整備した共通のワークフローを利用することで、事務稼働の大幅な削減が可能となる。物件喪失・発見・再発行といった「諸届」業務においては、事務稼働を約20%削減する効果が期待できるという。

「預貯金等照会回答業務」「普通預金口座開設」に続き、「住宅ローン受付」「諸届」「投信口座開設」「消費者ローン(予定)」業務を構成する機能をマイクロサービス化する。SEHubではそれらを自由に組み合わせられる。利用行はAPIも活用して、他機関・団体・企業システムとの連携を容易に実現――。従来システムによらない新しい金融サービス開発の迅速化にもつなげられる。

今年4月から西日本シティ銀行、10月から青森銀行京都銀行が順次利用を始めていて、サービスメニュー拡大が本格化する11月以降、山陰合同銀行池田泉州銀行も利用する予定だという。NTTデータは地銀共同センター利用行だけでなく、STELLACUBE®、BeSTAcloud®や他業態にもサービスを提供し、バンキング業務の標準化と顧客利便性の向上を進める。

金融API利用を活性化する「API gallery™」との連携を含め、既にサービス展開している他BeSTAスキームとの業務アプリ相互流通などによるシナジーを実現し、同スキーム利用行(参考資料)の標準サービス化を目指す。