業務DX、OCR後の処理を自動化してデータ入力作業全体を効率化

デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が様々な分野でトレンドとなっている。昨今、企業は紙文書と各種業務システムを効率的に連携させるため、紙文書や画像データのテキスト部分を電子データに変換するOCRに注目している――が、今のところほとんど、その精度は100%に至っていない。

従って、間違いの許されない受発注業務など、高いデータ変換精度が求められる業務では、OCR結果の目視確認が必須となる。OCR結果を各種業務システムに登録するためには、人手を介してシステムに登録するための形式にデータを加工する作業が発生することも多々ある。例えば、記載された金額の数字だけを登録するために記号(¥など)の削除、合計金額の計算、商品コードと商品名を読み替えるなどの作業が発生するという。

富士フイルムビジネスイノベーションは今月5日、データ入力に伴う人の作業を徹底的に効率化し、DXを加速する新しいクラウドサービス「ApeosPlus desola Technology by AI inside」の提供を開始した。同サービスはAI insideとの技術協力による、同パートナーの高精度AI-OCR技術を採用したものだという。

新サービスは上記目視確認前後の人力作業を徹底的に自動化することで、データ入力業務全体の効率化を実現する。紙文書やデジタルイメージからあらゆる文字情報を抽出し、業務に合わせた加工・チェック、各種業務システムへの情報登録、電子イメージの保管・管理までを一括して行う。OCR後のデータ加工処理(正規化、読み替え、計算など)を自動化し、文書の読み取りからシステム登録に至る、データ入力業務全体を効率化する。

それにより、たとえば一般的な注文書の入力業務時間を従来の1/3(同社実測値)に短縮しうる。大幅な業務効率化が図れるという。同社は今後も、顧客のDXを推進し、業務効率化を支援していく構えだ。