エネルギーの地産地消と脱炭素化、災害時の回復力アップを目指して

自治体公共施設における太陽光発電システム、蓄電池、EVを活用したエネルギー利用の最適化と災害時のレジリエンス向上のためのエネルギーマネジメント実証を行うと今年1月に発表した。3社とともに、その自治体でもエネルギーの地産地消と低炭素化の実現を目指す。

宮崎県国富町出光興産日本ユニシススマートドライブは、同町役場に太陽光発電システム、蓄電池、EV充放電器、EV充電器、EV(公用車)からなるリソース群、およびEV稼働状態予測に活用する車両管理システムとエネルギーマネジメントシステムを導入した実証環境を構築し、上記実証のシステム運用を今月1日に開始した。2023年3月31日までの予定で次の5項目を実証する。

①車両の予約情報と走行データを活用したEV稼働状態予測に基づく充放電計画の最適化、②太陽光発電、EV及び蓄電池等の分散型電源の特性を踏まえた複合制御による電力のピークカット、③停電時の電力供給を考慮した蓄電池・EVの充電残量制御、④EV導入と太陽光発電システムからの電力供給によるCO2排出削減(年間約4,800kg-CO2)、⑤EVシフトを見据えた車両の移動データと電力データの統合可視化。

今回、idemitsu傘下のソーラーフロンティア国富工場で出光興産と日本ユニシスが今年3月から行っている技術開発において基礎検証したエネルギーマネジメントシステムを活用し、国富町の協力のもと町役場における日々の電力とモビリティ利用に実証機器の充放電制御スケジュールを最適化する検証を行う。それにより、エネルギーコストや環境負荷の低減、災害時の回復力アップにつながるシステムをつくるという。

3社は上記実証実験で得た知見をもとに、当該システムを活用して、自治体への再生可能エネルギーの導入とモビリティの電動化によるエネルギーの脱炭素化促進と災害時のレジリエンス向上に資するサービスの構築をめざしていく。