生活者のニーズ・価値観・ライフスタイル等の変化、EC市場の急拡大、販売チャネルの多様化などが進んでいる。昨今、コロナ禍をきっかけにそのような変化が加速している。卸・小売・流通企業とメーカー間の取引も一層活発になっていて――
メーカーが商品情報を卸・小売・流通各社に提供する際、各社で異なるデータフォーマットに合わせてそれを入力する業務負荷が多大なものとなっている。デジタルトランスフォーメーション（DX）の推進によって従業員の業務負荷を軽減し、コア業務に集中させる「働き方改革」が進むなか、商品情報の提供に関する業務負荷の削減が重要な課題になっているという。
DNPは、商品情報の管理および当該情報を卸・小売・流通各社で異なるデータフォーマットに自動変換して提供をする「DNP商品情報変換配信サービス LaConnect」を9月27日に発売した。同サービスは、各卸・小売・流通企業に対するメーカーの商品情報の提供業務の負荷を大幅に削減し、商品情報の提供スピードを向上させる。これによりDXを促進し、ビジネス機会の拡大を支援する。
メーカーの商品情報の登録業務を効率化（複数企業との実証実験では登録時間を約50％に削減）、商品情報の一元化によるガバナンス強化を特長とする。上記新サービスは、メーカーの情報の商品マスター管理、卸・小売・流通企業のデータフォーマット管理（特許出願中）、商品マスターとデータフォーマットのマッピング（特許出願中）、提出用フォーマット出力といった機能を備えているという。
同社は、各種企業と生活者のコミュニケーションをリアルとバーチャルで切れ目なくつなぎ、商品・サービスの価値を高めるとともに、新しい買い物のスタイルや体験を生活者に提供していく「ストアDX」を進めている。今回その一環として、各メーカーや業界団体へ新サービスを提供――。サプライチェーン全体のDXを推進していく構えだ。