マーケティングDX、One IDプラットフォームをASP形式にて

消費者市場でも様々な物事のデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む。昨今、デジタルマーケティングの重要性が高まっている一方、多くの企業では、サービスやブランドごとに構築したシステムからのデータを有効活用できておらず、顧客IDの統合管理が求められている。

各企業が新たなシステムを開発することは、多大な時間と費用を要する。そのような事情が統合管理システム導入の課題になっていたという。凸版印刷は、企業内でのサービスやブランドごとに分散管理された顧客データを統合、One ID化し、高精度のデジタルマーケティングを実現するASP(アプリケーションサービスプロバイダ)型ID統合プラットフォームサービスを開発。これを今月中旬から流通・メーカー業界などに向けて提供する。

顧客IDの統合に必要な機能に特化した構成のため、効果的な機能を提供しつつ、導入の負荷軽減を具現化する。「基本的な会員登録、ログイン機能、マイページ機能に加え、SNSアカウントサービスなどと連携した会員登録、ログインが可能」「シングルサインオンも可能なため、一度のログインで複数Webサービスの横断的利用ができる」

認証仕様は「OpenID Connect」を採用していて、サービス提供側の負荷を軽減しつつセキュリティを担保した連携ができる。サービス利用規約の更新と再同意の取得を標準機能で実現し、法令対応のコスト削減につなげられる。同プラットフォームは、「Cam!Labo®」などのマーケティングツールと連携済みのため、短納期でのデジタルマーケティング基盤構築に寄与する。

上記新サービスにより、データ上別人扱いのユーザーを一人のユーザーとして認識するOne ID化が図れる。導入企業は保有データをより有効に活用し、高精度のデジタルマーケティングが達成できる。シングルサインオンで複数サイトを横断するユーザーの利便性も向上するという。