NTT東日本と日立は10日、AIによる企業のビジネス活動支援に向け、予測根拠を説明できるXAI(Explainable AI)と世の中の動向を示すトレンドデータ(新聞記事等のキーワード出現日・回数増減など)を活用したAI予測モデルにより、市場動向や競争環境を踏まえた顧客の潜在ニーズを発掘し、営業活動における提案内容の最適化を図るしくみの実証を開始した。
膨大かつ構造的に整備されたNTT東日本の提案活動データ(商材情報、訪問・電話応対履歴、成約/失注の取引履歴など)をサンプルとして、それらにトレンドデータを組み合わせてXAIで分析し、顧客への課題解決提案の高度化に向けた効果を検証する。AIの予測や判断結果の根拠を定量的かつ分かりやすくタイムリーに提示できるため、課題やニーズが顕在化する前に先手の提案活動が期待できるほか――
直感や常識に裏打ちされた営業担当者のノウハウとXAI双方の仮説を比較検証しながら、継続的にモデルを改善していくプロセスに基づきAIモデルの高度化を進め、分析結果の訴求力・納得感を向上させていくことをめざす。新たなしくみでは、予測モデルにおいて新聞記事などの外部データをトレンドデータとして活用し、潜在ニーズや新しい兆候を早期に発見。XAIの予測根拠説明を活用し、成功要因の説明と打ち手案のシミュレーションが可能だという。
これにより、NTT東日本はデータ活用によるBPOなどを強化し、顧客ビジネス・社会全体のDX推進に寄与していく。日立は今後も、デジタルイノベーションを加速するLumadaで展開するソリューション・技術を活用し、新しいサービスやビジネスの創出を支援していく考えだ。