市民サービスDX、みんなでオンライン交流・生活習慣を改善する

生活習慣病の患者及び予備群の人数が増加している。日本では昨今、コロナ禍による、運動不足や各種制限によるストレスで過食傾向になり、血糖値や血圧、コレステロール等の数値が悪化した人たちの増加が危惧されている。

自粛生活で人との繋がりが不足し、孤独になり、生活習慣を変える必要があってもやる気にならない、方法が分からない、続かない人が多いといった課題もある。たとえば生活習慣病の一つである糖尿病は、重症化し糖尿病性腎症で人工透析となれば、患者本人の生活の質が著しく低下するうえ、年間で約500万円/人を費やすことになる。このような生活習慣病患者の増加により、自治体が負担する医療費が増大し地方財政を圧迫している。

一方、多くの自治体では保健師をはじめとする医療従事者がこれまで以上に不足している。コロナ禍中に増加する生活習慣病患者や予備群の人を人力で支援することには限界があり、予備群の人たちへの健康づくりの支援が行き届かないといった課題が生じている。

今月8日、習慣化アプリ「みんチャレ」の開発企業エーテンラボは、自治体向け「生活習慣病予防事業」を開始した。宮城県仙台市神奈川県伊勢原市では、市民向けにみんチャレで生活習慣改善を支援する「健康習慣3ヶ月チャレンジ」を始動した。前記事業は、自治体からの周知により市民が5人1組のチームを組み、チャット形式の励まし合い(デジタルピアサポート)で生活習慣病予防のための行動変容を目指す日本初の取り組みだという。

同社は、生活習慣病予備群の市民がみんチャレを活用して楽しく行動変容する仕組みを提供する。ITを活用した市民同士による健康維持を可能にし、より多くの人の生活習慣病を予防し、自治体の医療費の適正化を支援する。みんチャレを市民向けに提供した自治体の一部では、保険者努力支援制度の「個人インセンティブの提供」(参考:厚労省PDF)に加点が認められている――。