コネクテッド、自律／自動、シェア、電動を意味する「CASE」が合言葉となっている。自動車業界に加え、昨今ではIT業界などもモビリティ分野に注力している。電気自動車（EV）や自動運転車の開発競争は国際的に激化し、各地各社で人材の育成・獲得競争が喫緊の課題となっている。
そのような状況下、導入済みの検証環境だけでは多数の開発プロジェクトに対処しきれず、車載システムの開発現場では｢モデルベース開発｣が急速に普及しているという。PALTEKは、自動車の開発エンジニアリングを行っているIATと販売代理店契約を締結。性能予測や制御内容の検証に便利なSimulink®（MathWorks製）を用いた、MILS（PC上での設計段階モデル検証）向けEVプラントモデルの国内販売を8月23日に開始した。
これにより、設計工程の効率化や開発期間の大幅短縮を実現できるという。上記プラントモデルは、IATが制御開発で得たノウハウをもとに開発したEVの基本モデルであり、モータ、バッテリ、ドライバ、ビークル系の4つのサブモデルで構成されている。1Dシミュレーションに最適なモデルで、モータやバッテリ特性、車両仕様のパラメータを設定することで、電費、航続距離、動力性能等のシミュレーションを手軽に行える。
ユーザーが自らコントローラモデルを用意しなくても"Model In the Loop Simulation"が実行できるように、簡易コントローラモデルも付属している。さらに、NEDC、WLTC、JC08、LA4など8種類の走行モード（時間毎の目標車速）を内蔵していて、IGキー、シフト、アクセル、ブレーキをAIドライバが操作、簡易コントローラモデルで要求トルクを演算し、EVモデルが車速、電圧、電流、SOCを演算して走行シミュレーションを行う。
顧客の車両仕様は、Microsoft Excel®で簡単に設定できるという。