働き方の実験場でAR体験、デジタル×アナログコンテンツも体感する

エンタテインメント分野で生まれ育ったデジタル技術はいまや同分野を飛び越え、適用領域を広げ続けている。産業および社会のDXが進む昨今、リアルとサイバーを眼前で融合できる拡張現実(AR)は、新しい働き方等で特に期待が大きいものである。

今月23日、コクヨは、働き方の実験場「THE CAMPUS」内にある「THE CAMPUS SHOP」で、AR技術を活用したデジタルアナログ融合コンテンツの実証実験を開始した。同ショップは創造性を刺激するコクヨ製品を、新しいテーマや切り口で届けるマーケットのような仕掛けで、今回、その店舗内にてタブレット画面にARコンテンツを表示することにより、顧客体験価値の拡張を提供する。

高性能なAR体験を実現する、ソニーセミコンダクタソリューションズ提供による「AR MAP ソリューション」を国内で初めて活用して行う。書き心地の没入体感やコーディネート例の表示など、商品の感性的・機能的な価値を通常の売場よりもリッチに伝える。合わせて、商品スペック情報の表示や店頭在庫のない商品のEC(電子商取引)誘導などにより、顧客の購買サポートと店舗オペレーションの軽減を図る。

没入体感では、床一面に敷かれた「ツルツル」「さらさら」「ザラザラ」紙の上を歩くと、書いている音が流れ、客は音に包まれながら、実際に置かれたペンをもって「PERPANEP」の紙とペンの巧みな出会いを試せる。コーディネート体感では、「KOKUYOME」のリアルな展示にあわせて、インスタグラム上の事例がAR表示され、客は自分にあったスタイルをよりイメージしながら、好みの色やアイテムを選べる。

他にも"宝探し"を楽しめたり、"オノマトペモード"を味わったりできる。秋以降には一般客への解放も予定している。中長期的には、同ショップ内コンテンツの拡充や、ファニチャーないし新規事業領域への活用についても検証していくという。