金融サービス基盤を一層DX、個人信用情報照会をクラウドで

ウィズコロナ時代に突入した。新型コロナウイルスの感染拡大以降、金融機関では、対面ないし店舗で受け付ける機会が多かった個人向け金融商品の申し込みを、Web申し込みに移行する動きが加速しているという。

セイコーソリューションズは今月18日、金融機関・ノンバンク計150社以上が使う個人信用情報照会システム「L-CRIP」のクラウド版サービス「L-CRIP on クラウド」の本格提供を開始した。同サービスは、北日本銀行の個人向けローン「ASUMO」や住宅ローンの審査業務における個人信用情報機関との接続システムに採用され、今年5月より本番運用されている。

金融機関と個人信用情報機関(KSCCICJICC)を接続し、住宅ローン審査、クレジットカードの入会審査・途上与信、割賦販売の契約時審査などに利用できる。02年の発売以来実績豊富な同システムの機能をそのままに、 「L-CRIP on クラウド」はクラウドサービスならではの導入のしやすさ、低コストでの運用を実現する。審査自動化に向けた2つのオプションが用意されている。

判定インターフェースオプションはL-CRIPで計算・判定したサマリー情報を審査システムへ連携し、自動ランク判定オプションは複数機関の回答結果から10段階の簡易審査を実施。ほかにも、「審査業務を省力化:1回の入力で複数機関への照会が可能」「審査速度の向上:審査結果は独自ロジックによるコメント入りの1画面に集約」「審査精度の平準化:100以上のロジック判定で、人に依存しない審査が可能」といった特長を備えた。

「L-CRIP on クラウド」を拡販していく。同社はこの新サービスにおいて信用調査や与信履歴などの外部情報リソースとの連携やデータ分析の高度化など、ユーザーの利便性を追求する機能強化を図り、顧客のさらなるサービス水準向上や、新たな金融サービス基盤の構築に貢献していく考えだ。