生協にて青果のおいしさを見える化、小売店DXを推進する

情報技術を活用してさまざまな物事をより良い方向に転換していく。デジタルトランスフォーメーション(DX)が日本でも盛んになりつつあるいま、あらゆるモノがネットにつながるIoT技術や、画像解析が得意なAIなどを用いた仕組みの展開がますます加速している。

創立100周年を迎えたその生活協同組合は、1967年10月1日の商品検査センター開設以来、食品添加物や農薬など、さまざまな物質を「はかって」きた。そして近ごろ、CO・OP共済協賛のもと、健康に関するプロジェクトを展開――。商品だけではなく、お客さん一人ひとりの食習慣やカラダを「はかる(計る、測る、量る)」取り組みによって、"健康づくり"のきっかけづくりを進めているという。

コープこうべの店舗であるコープ横尾において、グローリーは、上記健康に関する取り組み「はかるたいせつプロジェクト」とコラボレーションし、青果スコアリング技術――マクタアメニティ提供の「おいしさの見える化」技術を利用した、青果のおいしさ(甘味・酸味・旨味・苦味・塩味)を撮像から判定する技術――を用いた青果販売の実証実験を7月2日~15日に実施、9月1日~10月31日にも予定している。

青果に「味」という新しい選択指標を付加し、購買時の行動や消費者ニーズがどう変化するか調査する。実証実験では、7月2日より、画像にておいしさ判定したデータを添付したトマトの販売を行い、購入者から、同一品種による味の違いや自分の嗜好を知ることができたといった回答が寄せられたという。

同社は引き続き上記実証実験を通して、自社で保有するデータアナリティクス技術を積極的に活用し、様々な消費者行動データの収集および分析を実施するとともに、他青果への適用を推し進めていく。小売店のDX推進を通してフードバリューチェーンにおけるデータ活用も図ることにより、フードロスなど社会課題の解決に貢献してい構えだ。