シニア世代の8~9割がスマホ利用者となった

欧州のとある空港で見かけた人たちはみなスマホを使い、70歳代後半と思しき女性はタブレットをも同時に使いこなしていた。3年前、日本はと見まわしたところ、頑固そうな昭和のオヤジ連中だけでなく、身近でアラフィフの友人でさえ「ガラケー」愛用者であった。そこへコロナ禍がやってきて――

今月10日、MMD研究所は、2021年のシニアのスマホ利用者は84.7%、前年よりも7.7ポイント増加したとする調査結果を発表した。60歳~79歳の男女10,000人に予備調査を行った後、スマホメインの500人、スマホへの乗り換え検討中のフィーチャーフォン/ガラホユーザーおよびスマホ新規契約検討中のモバイル端末未所有者500人、いずれも未検討の500人を対象に、今年7月16日~20日に本調査を実施した。

結果、シニアのモバイル端末所有率は93.8%、うちスマホは84.7%、フィーチャーフォンは11.4%であった。スマホ利用者は上述の通り増加した一方、フィーチャーフォン利用者は5.9ポイント減少した。フィーチャーフォン、ガラホ利用者のうち48.2%がスマートフォンへの乗り換え意向を示した。コロナ禍による外出自粛期間中、シニアがスマホで新しく始めたことと頻度が増えた習慣・行動の上位は「オンラインショッピング」「家族・友人との音声通話」「散歩」

利用したことがあるサービスは「ニュース」がトップ。スマホユーザーとなったきっかけは「LINEなどのコミュニケーションツールを使いたかったから」だという。一方、上記検討者がスマホ利用を思ったきっかけの上位は「3G回線の終了」。未検討者がスマートフォンへの乗り換えを考えない理由上位は「パソコンで十分だから」といった事情が明らかにされている。

2021年シニアのスマートフォン・フィーチャーフォンの利用に関する調査」の概要や項目がわかるPDF資料はここからダウンロードできる。