不動産会社が金融×ITのフィンテック、銀行代理業を開始

情報技術(IT)の浸透が人々の暮らしをより良い方向にかえていくという概念、デジタルトランスフォーメーション(DX)が産業界および行政府で大いにうたわれるようになった。DXが流行する前から知られていた、金融とITを融合させたしくみ、"FinTech"の展開が近ごろ日本でも盛んになりつつある。

今月5日、住信SBIネット銀行は、オープンハウス傘下のおうちリンクが同行を所属銀行とする銀行代理業の許可――関東財務局長(銀代)第416号を取得し、同日より同行の「NEOBANK®」サービスを活用した金融サービス「おうちバンク」を提供することを発表した。

「おうちバンク」はオープンハウスグループから住宅を購入した顧客向けのしくみであり、生活関連サービスを便利かつ有利に使えるユーザー専用の銀行口座。おうちリンクアプリをダウンロード後、「おうちバンク」口座を開設すると、預金、振込や借り入れといった銀行サービスが利用可能となる。専用の住宅ローンを用意するほか、同口座から「おうちリンク」サービスの決済をすればポイントの還元率が上がるといった取り組みをする。

「おうちリンク」の利用者がより便利に、かつお得に活用できるサービスを用意していくつもりだという。オープンハウスは、住宅や生活に密接にかかわる領域について、おうちリンク事業としてワンストップで便利かつお得な新しいサービスを多方面で展開予定。その一環として、おうちリンク社を設立し、上記許可を取得した。「おうちバンク」を提供することで、入居後のサービス、ライフライン整備・金融サービスについて、より包括的なご案内ができる――

顧客にさらなる満足を提供することを目指すという。一方、住信SBIネット銀行は、顧客中心主義のもと最先端のテクノロジーを活用することで金融サービスを変革し、社会をより快適で便利なものに変えていくことを目標にしているという。