ローカル5Gとパブリック5Gの相互接続により産業DXを推進

エネルギー問題等への対処、サプライチェーンの複雑化など、ビジネス環境が大きく変化している。製造業では特に、品質を維持しながらレジリエントな現場を達成していくIT、業務の効率化や自動化、遠隔操作の活用が求められている。そのための通信網の一つとしてローカル5Gが注目されている。

ローカル5Gは、ユーザー自身が自社の建物や敷地内において、柔軟に5Gネットワークを構築・運用できる(参考資料:総務省PDF)。一方で、移動体通信事業者が全国展開するパブリック5Gは、広域をカバーできる特長があるため、工場の多拠点化対応や、広域に展開される物流や販売など、製造業サプライチェーンの幅広い分野への適用が期待されているという。

富士通は今月15日、NTTドコモと、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進やイノベーション推進を目的としたソリューションの実現に向けて、ローカル5Gとパブリック5Gの相互接続可能なハイブリッドネットワークの構築および有効性検証などを進めることで合意した。 「FUJITSU コラボレーションラボ」と「ドコモ5G オープンラボ®」(全国10拠点)をシームレスに相互接続できる高速・大容量ネットワークを具現化する。

両社は共同で、ハイブリッドネットワークを活用してDXソリューションの開発・提供を行い、顧客の製造現場をはじめとする産業分野でのデジタル化、スマート化に貢献する。そして、富士通は、今回の取り組みで得た知見やノウハウをもとに、ハイブリッドネットワークの特性を生かした5G技術活用ソリューションやサービスの開発を進め、製造分野におけるサプライチェーンの全体最適化をはじめ、幅広い業種を支援する。

調達から生産、物流、販売に至るサプライチェーンへの包括的な適用が可能なDXソリューションを開発し、顧客のサプライチェーンのさらなる全体最適化を同ソリューションでサポートしていく構えだ。