ものづくりDX、サイバーとフィジカルが交わるMESを試す

製造業を取り巻く環境は近年厳しさを増している。社会課題を背景にした人手不足に加えて、変種変量生産に対する顧客ニーズの高まりがあり、直近ではコロナ禍による工場停止や生産計画の見直しなど、様々なことに臨機応変に対応していく姿勢が求められている。

そのような中、各種課題を解決すべく、IoTやAIを活用した生産現場のデジタル変革(DX)に取り組む企業が増えてきた。製造業DXについては、データ収集のインフラが重要であり、サイバー層のITと物理層のOTの交点にあるMES(製造実行システム)の導入が必須となる。MESの機能だけをみれば、様々なシステムに実装されていて、何らかの代替機能を持っている企業がほとんどである。

それらは個別に構築されてきたため体系化されていないケースが多い。これが、製造業DXを実現する上でMES刷新の検討を難しくしている要因であり、MESの検討を進めている組織からは、レガシーシステムの刷新において、何から始めればよいのか分からないといった声が聞こえてくるという。マクニカは今月13日、DXプロジェクトを推し進めるものづくり企業を対象に、「DSF-MES導入体験サービス」の提供を始めた。

Fit to Standard(標準機能のフル活用)の検討上とても有効な手段となっていて、シーメンスのMESパッケージを活用したマクニカ独自のメソッドによるワークショップを通じて、短期間でMES導入時のイメージと効果の確認ができる。現状の把握、ベストプラクティスシナリオに合わせたデモにより、真に必要な自社要件を定義、MESパッケージの適合性判断が可能となる。

MESの導入検討時に課題となる、MES導入のイメージをあらかじめ想定できるため、よりスムーズにプロジェクトを推し進められるという。同サービスは「SIEMENS Realize Live Japan 2021」での展示が予定されている。