世界最高峰スパコンで30秒ごとに、首都圏のゲリラ豪雨を予測する

世界規模で気候変動への懸念が拡大している。近年、日本では、夏の急雨が極めて激しく一層局地的かつ突発的な「ゲリラ豪雨」へと変わり、その危険性がますます高まっている。

ゲリラ豪雨などの降水リスクに対して、スパコン性能ランキング四種で3期連続世界1位に輝いた「富岳」上の仮想世界と、現実世界をリアルタイムにリンクさせることで、今年3月に共用を開始した「富岳」の高度な利用可能性を切り拓く――。経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の超スマート社会Society 5.0の実現に貢献するものと期待できるという。

理研計算科学研究センターデータ同化研究チームシステム運転技術ユニット国立情報学研究所アーキテクチャ科学研究系NICT電磁波研究所リモートセンシング研究室大阪大学大学院工学研究科エムティーアイの共同研究グループは、今月20日~8月8日ならびに8月24日~9月5日、「富岳」を使い、首都圏において30秒ごとに更新する30分後までの超高速高性能降水予報のリアルタイム実証実験を行う。

昨年さいたまMP-PAWROakforest-PACSを用いた予測実験を行っていた同グループは、今回、「富岳」を使うことで、前回よりも20倍大きな1,000通りのアンサンブル計算を行う。システム全体を改良し、30秒ごとに更新する解像度500mの気象予測をリアルタイムで行うこともする。このリアルタイム予報は世界唯一の取り組みで、研究に着手した13年10月以降の多様な成果の集大成である。さらに、「富岳」のリアルタイム利用は初めての試みで――

Society 5.0の実現に向け、「富岳」の新しい活用方法を切り拓くという。上記実証実験で得る予報データは、気象業務法に基づく予報業務許可のもと、理研の天気予報研究ウェブおよびエムティーアイのスマホアプリ「3D雨雲ウォッチ」で7月20日正午より公開される。