SNS×AIにて需要予測の精度アップ、サンプルデータの提供始まる

SNS、ソーシャルネットワークが生活ないし社会の基盤となりつつある。昨今、メーカーや小売・流通事業者の多くは、消費者トレンド把握のため、ソーシャルメディアなどの社外データ使って将来の需要を推定しようとしている。しかしコストのかかるそれらを、価値が判然としない状態で導入することは難しい。

AIで活用できるようデータをクレンジング処理するなどの加工技術が必要なことも負担となり、その処理したデータで予測モデルを生成することが難しいのが現状である。それらのほかにも、自然言語処理、特徴量抽出等のデータ加工の前処理を行うための技術的なハードル、高い初期構築コスト、そして社内と社外両方の大量のデータを使ったAIモデルの構築が課題になっているという。

エンタープライズAIのリーダーであるDataRobotは、NTTデータと新たにデータパートナー契約を締結。今月9日より、Twitter集計データサンプルの提供を開始した。顧客に「時間的メリット」「金銭的メリット」「技術的メリット」をもたらす。企業向けAIプラットフォームの直接解釈可能な集計データ(構造化データ)形式でサンプルが提供される。今回の取り組みはNTTデータが2012年より全量Twitterデータを扱っていることから実現した。

国内200社超のDataRobotユーザーは、同プラットフォームのデータ共有・自動特徴量生成機能を通して、同プラットフォーム上でデータサンプルを手軽に取得し、クレンジング処理やコストの最小化を実現しながら、すぐにSNSデータを用いたPoC(概念実証)、需要予測モデルの検証が始められる。自社内でAI予測モデルの精度アップに向けて効率的かつ迅速に検証と評価を行うことができる。

オプションのデータ活用支援サービスを活用すれば、より精度の高いモデルを構築するために必要となるデータの調達支援や検証支援を受けることもできるという。