従来手法では、産業用ガスボンベの残量監視にリアルタイム性が乏しいことや、移動時間や点検作業にかかる負荷の大きいことが課題だったという。創販は、新たに開発した業務DXのしくみ「ボンベ残圧監視システム」に、産業機械や設備の稼働データを管理・可視化する「IIJ産業IoTセキュアリモートマネジメント」を採用した。ガスボンベの圧力を遠隔から常時計測、可視化することで、ガス切れの事前検知と監視業務の省力化を実現した。
ガスボンベに取り付けたセンサーによって自動計測した残圧データは、IIJモバイルサービスを使った閉域ネットワーク経由で、クラウド上にあるIoTプラットフォームに送出される。これにより、計測担当者は、各拠点にあるガスボンベの残圧データを元に可視化されたガス残量を、PCやスマホからリモートで確認できる。そして、残量が閾値を下回った場合には、システムから警報メールが関係者に送信されるという。
IIJは、ボンベのセンサー取り付け、センサーデータのリアルタイム送信用SIM内蔵のゲートウェイ機器、蓄積データの可視化までを一括提供した。セキュアなゲートウェイ機器は回線工事が不要であり、IoTプラットフォームのクラウド提供により、たった3ヵ月でシステム構築を達成した。ガス残量はボンベ1本ごと、設置拠点ごとにグラフで確認でき、計測情報も日報・月報資料としてダウンロードできる。顧客DXのしくみは生産性を向上する。
ガスボンベの増減にも柔軟に対応する。ゲートウェイは200超の産業機器がサポート対象であるため、上記遠隔監視の範囲は設備稼働状況やガス濃度等に広げられるという。