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日本版ワーケーション発祥の地で測定された効果及び変化は―
地方へのオフィス移転などを表明している企業も出てきている。現在、健康経営意識の高まりから、社員のウェルビーイングを高める手段としてもワーケーションの関心が高まっている。一方、日本版ワーケーション発祥の地和歌山でそれを体験した人からは好評だが、エビデンスの取得が不十分で、個人や企業におけるワーケーション導入に向けた効果的な訴求に課題を有していたという。
南紀白浜エアポート、TIS、NTTデータ経営研究所は今年3月、南紀白浜地域における健康経営ワーケーションの効果・効用に関するエビデンス獲得を目的に、林野庁「森林サービス産業」創出・推進支援事業を活用して、同県でのワーケーション(参加者13名)と、都内での在宅リモートワーク(7名)とを比較検証する実証実験を行った。結果――
①職業性ストレスがワーケーション期間中と終了後に減少。抑うつ感は期間中に最大56.2%、終了後も42.5%低減した。②リカバリー経験が期間中に26.5%、終了後も23.2%向上した。③ワークエンゲージメントが期間中に23.9%、終了後も15.9%向上した。④ワーケーション参加群の仕事のパフォーマンスがワーケーション終了後も向上した。ワーケーション前と後で、規定された職務は14.8%、WHO-HPQは17.2%向上した。
上記①~③について、在宅リモートワーク群では、ワーケーション参加群で見られたような変化は見られなかった。今回、和歌山でのワーケーションが心身の健康、ワークエンゲージメント、生産性等にポジティブな影響を与えることが示唆されたという(データ:添付資料)。