日本版ワーケーション発祥の地で測定された効果及び変化は―

コロナ禍によってテレワークが普及し、ワーケーションが注目されている。多様な働き方の導入による業務パフォーマンス・社員エンゲージメント向上への期待、就業・オフィス合理化の観点から、コロナ禍収束後にもそれら新たな生活様式や制度を持続しようという動きがある。

地方へのオフィス移転などを表明している企業も出てきている。現在、健康経営意識の高まりから、社員のウェルビーイングを高める手段としてもワーケーションの関心が高まっている。一方、日本版ワーケーション発祥の地和歌山でそれを体験した人からは好評だが、エビデンスの取得が不十分で、個人や企業におけるワーケーション導入に向けた効果的な訴求に課題を有していたという。

南紀白浜エアポートTISNTTデータ経営研究所は今年3月、南紀白浜地域における健康経営ワーケーションの効果・効用に関するエビデンス獲得を目的に、林野庁「森林サービス産業」創出・推進支援事業を活用して、同県でのワーケーション(参加者13名)と、都内での在宅リモートワーク(7名)とを比較検証する実証実験を行った。結果――

①職業性ストレスがワーケーション期間中と終了後に減少。抑うつ感は期間中に最大56.2%、終了後も42.5%低減した。②リカバリー経験が期間中に26.5%、終了後も23.2%向上した。③ワークエンゲージメントが期間中に23.9%、終了後も15.9%向上した。④ワーケーション参加群の仕事のパフォーマンスがワーケーション終了後も向上した。ワーケーション前と後で、規定された職務は14.8%、WHO-HPQは17.2%向上した。

上記①~③について、在宅リモートワーク群では、ワーケーション参加群で見られたような変化は見られなかった。今回、和歌山でのワーケーションが心身の健康、ワークエンゲージメント、生産性等にポジティブな影響を与えることが示唆されたという(データ:添付資料)。