電子認証サービスとデジタルオフィスを連携、非対面でも細心の取引を

コロナ禍で生活様式および商慣習は大きく変わった。すべてが否定的なものではなく、たとえば日本では、「笛吹けども踊らず」であったデジタル転換が各方面で急速に進み始めた。

ペーパレス化や非対面取引は「より便利に」「よりエコに」、そして命を守るために望まれる手段となった。「脱ハンコ」を推進する政府指針を受け、本人証明と非改ざん証明がなされたセキュアな非対面取引は一層重要性が高まっているという。日商エレクトロニクスは16日、同社のデジタル・フロントオフィス「Moxtra」と、IWI提供の電子認証サービス「IDEPS」との連携ソリューション提供を開始した。

電子署名法に準拠した非対面取引を実現する。連携ソリューションを構成するMoxtraは、細やかな商取引を非対面で行えるようにする。例えば、金融機関では、チャットによる相続の相談、必要書類のやり取り、離れた地域にいる相続人を交えたコミュニケーションが可能となる。ビデオミーティングで重要事項、書類記入方法等の説明を安全確実に行え、書類不備による複数回の店舗訪問や書類再送が防げる。

さらに今回IDEPSとの連携で実現したデジタル署名機能により、各地に点在している複数の相続人による遺産分割協議書への押印などもオンライン化でき、相続完了までの期間を大幅に短縮、顧客満足度の向上に寄与する。相続完了後も同ソリューション上で資産運用の相談など、アフターフォローまででき、非対面だが密な会話が実現可能となる。

その他、売買契約書や秘密保持契約書など、契約当事者によって加筆修正を経て作成される、あらゆる非定型文書に対する電子署名、前後の一貫したコミュニケーションにおいてMoxtraを活用できるという。日商エレはMoxtraの提供(来月15日DOCHウェビナー開催)を通して、各種金融系および士業を軸に、オンライン完結型のE2Eコミュニケーション強化支援を推進していく構えだ。