2種のリアルタイムOSに対応、32ビットでIoT機器開発を加速

あらゆるモノがネットにつながる「IoT」時代となった。昨今、リアルタイムOSで制御する各種(産業用)組み込みシステムのセキュリティ強化などが必須となりつつある。そこで当社セキュア暗号エンジンの独自機能を活用すれば、さらに強固なセキュリティ基盤も実現できるという。

ルネサスは15日、同社の32ビットマイコンで設計するユーザが、マイクロソフトの強力なIoT組み込み開発スイート「Azure RTOS」を活用できるようになったことを発表した。RAファミリ用フレキシブルソフトウェアパッケージ(FSP)バージョン3.0を今年4月にリリースし、FreeRTOSに加えてAzure RTOSに対応。Renesas Synergy™プラットフォームSSPバージョン2.0を5月にリリースし、ThreadXをアップデートしたAzure RTOSに対応した。

RXファミリ向けには、統合開発環境e2 StudioのプラグインツールであるRXスマートコンフィギュレータを通して、FreeRTOSなどに加えてAzure RTOSを利用可能とした。

Azure RTOSコンポーネントは、組み込み用途向けの高速で信頼性の高いリアルタイムOS「Azure RTOS ThreadX」を含んでいて、リアルタイムマルチスレッド処理、スレッド間の通信と同期、メモリ管理などの機能を有している。そこにはさらに、picokernelアーキテクチャ、プリエンプションしきい値、イベントチェーンなど、豊富なシステムサービスのセットも含まれているという。

ルネサスは、Azure IoTに安全に接続して活用するための包括的なフレームワークを提供するクラウド開発プラットフォームを今年後半にリリースする予定であり、多様な通信規格に対応する同プラットフォームを、Azure Device Catalogから入手できるようにする計画とのことだ。