ものづくり現場及び医療現場で、ジェスチャーにてアプリを操作する

大型加工機器の製造現場などでは近年、作業の効率化を人手不足の解消につなげたいとのニーズが一層高まっている。大型機器を制御する際、作業場所と機器の操作場所が離れていれば、一旦作業を止め、作業員が移動して次の操作を行わねばならず、さらなる効率化のしくみが望まれている。

また、医療現場では、きわめて高度に衛生環境を保つ必要がある手術室などにおいて、手袋を脱着せずに非接触で機器の操作を行うしくみが求められている。そこに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応が加わり、医療最前線においては、非接触によるアプリケーション操作へのニーズが高まっている――。これらの課題を受け、離れた場所にある機器を非接触で操作することができる技術を開発したという。

NECソリューションイノベータは、手先の動きのみならず、今回開発した身体の動きのジェスチャーを利用した非接触でアプリケーションを操作する技術を新たに加え、「NEC ジェスチャーUIソリューション」として今月9日より提供する。上記技術は、3Dカメラで全身の骨格情報を取得し、身振りや挙動等のジェスチャーとキーボードやマウスなどの操作を対応させ、非接触でアプリケーションを操作することができるものだという。

いくつかのジェスチャーを標準機能として提供する他、身体のジェスチャーについては、独自のジェスチャーを登録することもできる。この度のUI(ユーザーインターフェース)ソリューションは、「数mの範囲で離れた位置から非接触でアプリケーション操作が可能」、「アプリケーション操作のための機器が不要」といった特長も備えている。

これによりユーザーは、近接ないし2,3メートル離れた場所にある機器の入力操作をジェスチャーで行える。今回のしくみは作業の効率化につなげられる。アプリ操作を非接触にする現場では、ウイルス感染症対策に役立てられるという。