災害等にも強いVPPの仕組みが資源エネルギー庁Webで解説されている。今月、アイグリッドと伊藤忠商事は、ラボおよびVPP Japanと連携し、埼玉県内におけるスーパーマーケット、太陽光PPA(電力購入契約)のもと多拠点でソーラーパネルを運営しているヤオコーの鶴ヶ島店、川越的場店において、太陽光発電余剰の地域循環ビジネスモデルを実現する「R.E.A.L. New Energy Platform™」のVPP実証実験を開始する。
そこは恒常的に人が集う生活拠点であり、周辺家庭との地域密着の連携ビジネスが構築できる。エネルギー活用、地域電力融通、レジリエンスの観点で、新システムの利用やSDGs・環境への意識が高いヤオコーと実践的検証を行うことで、上記ビジネスモデルの早期実用化に期待を寄せる。アイグリッドは「オフグリッド電力提供サービス」やEV充電ステーション「SOLA」、蓄電池・EVなどを提供する。
それらを一体的に管理・制御可能とする、AIを使った上記プラットフォームではさらなる情報の高度利用ができる。需要家側のエネルギー制御の最適化や調整力として活用――。将来的には、ナッジ理論を用いた「エナッジ」の省エネ促進機能や店舗内機器制御機能を搭載する「エナッジ AiR」との連携や、電力利用最適化と需要家側調整力をアグリゲートし、系統への需給調整機能を提供するなど、新しいビジネスモデルへと展開することを目指す。
同プラットフォームにはラボの予測技術と、「Grid Share」の予測技術を連携して実装しているという。両社は、地域循環ビジネスモデルの拡充を図り、脱炭素化の推進を積極的に行っていく考えだ。