ITシステムの運用管理業務をクラウドサービスにて自動化

産業界および社会でデジタルトランスフォーメーション(DX)が注目されている。さまざまな仕組みのデジタル化、さらには業務プロセスないし事業そのものをデジタル転換しようという、デジタルビジネスの進展に伴い、戦略的なICT(情報通信技術)活用が必要不可欠となっている。

昨今、組織は既存システムの刷新や新たなシステム構築などを進めている。そうした中、ITシステムを支えるインフラおよび運用の複雑化・多様化が進んでいて、それらの技術に精通した社内エンジニアは不足している、DX時代をゆく企業はITシステムの運用管理において、課題を抱えているという。

キヤノンITSは、顧客のITシステムを24時間365日監視し、障害検知時にはオペレーターによる障害一次対応を実施するMSP(マネージドサービスプロバイダ)サービスに加え、5月28日、アマゾンウェブサービス(AWS)に正式対応した「クラウドMSP」の提供を開始した。監視システムではAIを活用した先読み監視機能を提供、将来発生する恐れがある未知の障害を検知することも可能になるという。

「クラウドに特化した運用監視機能の提供」、「プロアクティブな監視による未然のトラブルを防止」、「障害復旧の迅速化を実現」、「システム稼働状況を見える化」を特長とするクラウドMSPは、AWSユーザーを対象に、ITシステムの障害そのものを未然に防ぐための対処策を強化したもの。監視・運用代行・ジョブ運用の各サービスを顧客システム要件に合わせて最適な組み合わせとしていた、これまでのMSPサービスの機能に加えて今回――

仮想サーバー等の監視、障害復旧、運用までの自動化を実現したことで、状況の変化をいち早くユーザーへ知らせることが可能となる。クラウドMSPにより、顧客はさまざまな情報を迅速に一元管理して、ITシステムを効率的に運用できるほか、企業全体の生産性向上を図れるという。