様々な交通手段を結んだところから、まちを巡りたくなる

高齢化や過疎化が進む、地域で公共交通の存続が危ぶまれている。都市部においては、渋滞や環境問題などもあり、規制緩和をきっかけに新たなモビリティサービシズが提供されている――しかし現在、それらは連携しておらず、使い勝手が良いものになっていないという。

DNPは、デジタルサイネージを用いて交通情報や地域情報を配信し、デマンドバスや小型モビリティなど移動手段の利用をシームレスにする交通結節点「DNPモビリティポート」(同社公式YouTubeチャネル)を開発した。複数の交通手段やサービスが交わる場所で、高齢者や観光客を含む多様な人の利便性を向上し、モビリティの効率的な組み合わせで温室効果ガス(GHG)排出量を削減し、ひと中心の街づくりに寄与するという。

「行きたくなる」公共交通やデマンドタクシー、小型モビリティ等が手軽に利用できる。「居たくなる」屋外に適したスペースデザインにより居心地が良く、新しい発見がある。「周遊したくなる」地域情報発信や各種サービス連携など、街を巡りたくなる仕掛けがある。これら3つのコンセプトで、ひと中心の新しい社会におけるモビリティの在り方を具現化していく。

同社は自治体や公共交通事業者、商業施設などとコラボしながら上記結節点の機能をさらに強化していく。「しずおかMaaS」や「菰ビリティ」の実証事業に参画後、いまは社会実験「SMILE」にて"奥渋エリア"の魅力を発信し、"小さな拠点"から周辺地域への回遊を促す実証(6月下旬~)を予定。モビリティポートの22年度本格展開を目指している。

行政府が推進しているスーパーシティ構想にて、先進的なサービスとのデータ連携を想定していて、さらなる地域活性への貢献を目標としている。同社のDNPモビリティポートは「人とくるまのテクノロジー展2021ONLINE」および日本ユニシスグループの総合イベント「BITS2021」にて披露される。