デジタル技術で駅のある町を活性化、人々の快適さと行動変容に向けて

オンラインでの消費活動が普及した。昨今、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴って生活様式が大きく変化する中、新たな都市づくりに向けて、スマートシティに関する取り組みが加速している。

Society5.0の文脈で日本政府がこぞって推進しているスマートシティ――。その実現に当たっては、データの可視化や分析だけでなく、データによる予測を基に、人々に役立つ情報と価値を提供して人々の行動変容を促し、地域全体の最適化と活性化に貢献することが重要だという。

東京大学ソフトバンク小田急電鉄およびグリッドの4者は、東京大学とソフトバンクによるBeyond AI 研究推進機構の研究テーマの一つとして、1日の乗降客数が10万人超の小田急線海老名駅と、同駅周辺施設を対象に、来訪者の行動変容を促す人流誘導アルゴリズムを実装する「次世代AI都市シミュレーター」の研究開発において連携し、研究を開始すると4月28日に発表した。

仮想空間に現実世界を再現するデジタルツインを活用して、デジタル空間上に小田急線海老名駅と周辺エリアを再現し、人流・交通・購買・来訪者の属性などのデータを――関連法令を遵守したうえで適切に――使って、人々の流れや行動を可視化・予測するシミュレーションを行う。これに基づき、実際に、来訪者のスマホアプリへの各種情報通知やクーポンの発行、施設内のデジタルサイネージでの情報表示などを実施する。

そうして、人々の行動変容を促し、混雑緩和と購買促進の両立、交通の最適化、災害時の避難誘導などに関わる技術を開発し、社会実装を目指すという。4者の取り組みにおいて、開発環境の構築は、デジタルツインやそれを活用した都市の最適化技術を有するグリッドが行う。データの処理基盤については、Vantiq社のイベントドリブン型アプリケーション開発プラットフォーム「Vantiq」を使用するとのことだ。