スマホカメラでバイタル測定、データを様々な形で共活用

2002年から、企業の産業保健業務や健康経営を支援するクラウド型健康管理ソリューションの運用を行っている。昨今は、在宅勤務の増加などウィズコロナ時代の働き方変革に伴い、"接触"を前提としていた社員健康管理のあり方にも変化が求められ――

働き方の多様化に合わせた健康管理への対応を図るため、20年8月~10月、非接触型バイタルデータ測定(スマホカメラでの顔撮影によるバイタルサイン測定)技術の検証を行い、Health Data Bank®上の一機能として提供可能であることを確認。同年下期に、多彩な企業へこの技術を活用した「バイタル測定サービス」を提案して、社員健康管理だけでなく、各企業の顧客接点強化や商品開発等のニーズにも対応できることがわかったという。

NTTデータは、今年4月26日~6月30日、保険・化粧品・スマートシティなど複数業界の大手企業と連携して、クラウド型健康管理ソリューションHealth Data Bankの「バイタル測定サービス」について、心拍数やストレスレベル等の推定値を活用するための「バイタル測定アプリケーション(パイロット版)」の使い勝手、そしてそれぞれのユースケースにおける同アプリの測定結果等活用の有用性を検証する。

保険業界のユースケースとして「社員のストレスケア」を想定、バイタル測定サービスおよびパルスサーベイを活用した際の有用性を確かめる。スマートシティ業界では「住民向け健康サービス」導入に向けた運用性を実証し、化粧品業界では「顧客向けサービス」として、バイタル測定サービスの測定値を活用した顧客への商品リコメンド、商品効果モニタリングへの寄与度を明らかにする。

今回、各企業がそれぞれのユースケースで同サービスを試行運用し、実業務における効用等を検証するという。NTTデータは、この度の検証結果を踏まえ、今年7月をめどに同サービスの商用提供を始める構えだ。