医療DX、歯科診療映像を学会等でも自在に活用する

患者心理に寄り添った治療内容の説明が求められる。現代の歯科診療において、映像を使ったプレゼンテーションの需要が高まりつつある。診療映像は、患者へのわかりやすい説明のためのみならず、学会やカンファレンスでも利用されるが、これまでのしくみでは使える場所に制限があった。

データの管理にUSB接続で利用する外付けHDDを使用している。従来のしくみでの課題解決に向けて、菱洋エレクトロは、映像系ハードウェアとソフトウェア開発・導入をサポートするカリーナシステムの歯科診療向け映像記録・プレゼンテーションシステム「ADMENIC DVP2」専用のサービスとして、「ADMENIC DVP for Cloud」にマイクロソフトのクラウドサービスMicrosoft Azureを導入した。

ADMENIC DVP2で記録している診療映像を自動的にクラウドへアップロードし、ハードディスクとの併用およびデータ共有を実現する。「ADMENIC DVP for Cloud」は、今年夏頃にサービス開始を予定していて、WEBブラウザに特化した専用アプリで検索・視聴が可能――クラウド上の診療映像は、別室や学会会場などから、PCやタブレットのブラウザを利用して簡単に視聴できる。

DVP2同様、任意のサムネイルをクリックして拡大表示させることで、ブラウザの画像保存機能を利用して静止画を保存し、資料などに2次利用できる。診療映像の保存にクラウドサービスが追加されることにより、歯科医師/歯科衛生士は、場所に制限されずにPCやタブレットを用いて、患者への治療説明や自己研鑽のための視聴が可能になるという。

菱洋エレクトロは、クラウドからソフトウェア、ハードウェアの導入までまとめてサポートすることで、患者の不安に寄り添い、安心・納得した上で治療を受けられる環境づくりを支援し、医療現場の価値向上に貢献していく考えだ。