低線量の外科用X線撮影、広い視野での高精細3D画像に対応

医療のデジタルトランスフォーメーションが進む。ナビゲーションやロボット手術など、近年発展が目覚ましい領域において、それらの根幹となる「画像」で技術支援していくという。

医療課題の解決に取り組むヘルスケアカンパニー、GEヘルスケア・ジャパンは4月20日、手術中の3D撮影に対応した外科用イメージの最新機種「OEC 3D」を発売。これは、40年以上にわたり世界各国の手術現場をサポートしてきた同社の外科用イメージOECシリーズ(医療機器認証番号228ACBZX00014000)であり、同シリーズの製品開発におけるノウハウを最大限踏襲し、新しいテクノロジーを凝縮させた最新システムである。

手術中に素早く高度な画像処理を行い、高精細な3D画像を低線量で簡便に取得することが可能となっている。「OEC 3D」は、19立方cmの広い視野を確保できる。OECシリーズ共通の基幹技術CMOSフラットディテクタが採用されているため、高精細・高画質な画像を低線量で収集可能。CTや血管撮影装置等の事業で培われてきた画像処理技術が凝縮・搭載されているので、アーチファクト(散乱線やノイズ)の少ない3D撮影を実施できる。

装置アーム部にカーボンファイバーを採用することで強度向上と軽量化を実現し、ポジショニング時の取り回しの良さを維持している。ガイド付き簡単タッチ操作でスムーズな3D撮影が可能となり、本体コンソール上で各種3次元画像処理を行い、32インチメインモニターにて表示できる。同システムは3D専用ではなく、各領域特化アプリを搭載しているため、整形外科のみならず、血管外科・脳神経外科・泌尿器外科等幅広い手術手技への適用が可能。

高い汎用性を有するOEC 3Dは病院経営にも貢献するという。同社は、冒頭で述べたような取り組みと共に、外科領域への参入を強化し、関連企業とのパートナーシップをより一層加速させていく考えだ。