もっと自由かつ精緻に、気象データを使って試験や開発などができる

天気は食品や衣料品や家電の売上を左右する。長い目で見れば、気象データは出店およびマーケティングの基礎データとなるし、賑わいのあるまちづくりに活用できるし、住宅総合保険等のリスク判定に使えるし、安全安心な交通を実現するための各種研究開発にも欠かせないものとなる。

蓄積された気象データは、新製品の試験・開発、売上データとの掛け合わせでマーケティング分析、店舗・ビル・ショッピングモール等の(建設前)周辺環境シミュレーション、土地データとの組み合わせによる危険度の事前把握などに活用できるという。ウェザーニューズは、導入が容易でこれまでに100社超、大手企業だけでなく中小企業にも導入が広がりつつあるWxTech®サービスにおいて、クラウド型気象データウェアハウスサービスの提供を開始した。

問い合わせの4割を占めている過去気象データについて、分析や試験に活用したいとの声も多く、その場合は必要な地点や時間が都度変わってしまうため、分析に特化した1kmメッシュ過去天気データのDWHとした。サブスク契約期間中は何度でもクラウドからデータを取得してもらえる。膨大なデータは整理して置かれてあるので、抽出や加工に時間を要さない。企業は地点・時間・気象要素を選択し、ビジネスデータと組み合わせて適時分析できる。

気温・風速・降水量など全11要素、最大で全国約38万地点分共有する。過去天気データに、独自の気象予測モデルの計算結果を気象観測網とウェザーリポーターの天気報告や体感報告をもとに再解析したデータを用いる。気象DWHは、AI需要予測システムの構築やマーケティング分析、新製品の試験・開発などでの活用が見込まれる。

すでに4月より大手自動車メーカーで活用が始まっている。自動運転車のハンドルやカメラなどのデータと過去天気データを組み合わせて試験することで、走行技術やセンシング技術の向上が期待されているという。