立体地図データで建設DX、機能追加により業務効率化をさらに加速

IT(情報技術)を活用して各種産業システム及びプロセスをより良い方向に転換していく。デジタルトランスフォーメーション(DX)が脚光を浴びている昨今、建設業界では、BIM(建物情報モデリング)や、BIMの概念を土木工事に取り入れたCIM(建設情報モデリング/管理)が注目されている。

今月16日、ゼンリンは、3D地図データをオンラインで提供する「ゼンリン3D地図データオンライン提供サービス」において、BIM/CIMの業務効率化を支援する新機能3種「航空写真貼付機能」「オブジェクト編集機能」「マテリアル編集機能」の提供を開始した。これらにより、同サービスでは、プレゼンテーション等に利用する3Dモデルの「質」の向上に関わる、人件費や作業時間の削減が可能になるという。

写真貼付機能では、国土地理院の航空写真や、ユーザーが保有する航空写真を地表面に貼り付けた状態で、3D地図データをダウンロードできる。写真と地図データとの位置合わせ不要で、よりリアルなモデルが表現可能となる。また、オブジェクト編集機能では、簡単な設定で、建設予定地にある既存の構造物を削除でき、建物・道路・樹木等の必要なオブジェクトをダウンロード――。プレゼン資料の作成や、設計業務の効率化に役立つ。

マテリアル編集機能では、建物・道路・水域・敷地などのレイヤー種別ごとに、3Dモデルの素材編集が行える。サービス上でサンプルモデルを見ながらマテリアル色を変更できるほか、ユーザー保有のテクスチャ画像を貼り付けることによる見栄えの変更も可能。データダウンロード後の編集作業の省力化を実現する。

同社の3D地図データオンライン提供サービスは、利用ソフト・用途に沿った最適な仕様で3D地図データを提供する。法人向けに無料試用版も用意されていて、本採用後には必要な時に必要なデータだけを素早くダウンロードでき、業務効率化や人件費削減を支援するという。