コロナ禍での情報収集、行動及び考え方の変化、そして希望

個人がメディアとなり、自由に情報発信ができる。著名人から一般生活者まで、多様な人から様々な情報が得られるようにもなった。SNSは行動や消費に影響を与える。ツーリズムにおいても情報発信手段として大切な存在である――

新型コロナウイルス感染症が世界に蔓延し、情報のあり方は人々の意識や行動にこれまでとは違う影響を与えているかもしれない。この1年、私たちはコロナ禍により外出や旅行、移動を制限され、過去にはなかった生活を強いられてきた。移動できない日常生活の不便さを解消するために、デジタルツールの活用がさらに加速してきたという。

JTBは、19年以降21年2月までに旅行(国内・海外)を経験かつスマホを保持している全国18歳以上69歳までの男女2,025名を対象に、「コロナ禍の生活におけるインターネットやSNSからの"情報"に対する意識と旅行」に関する調査を行った結果を今月9日に発表した。

コロナ禍の経験による考え方の変化について、対面や直接のコミュニケーションは大切だとの回答が28.4%。国内旅行したいという意識の高まった人が26.7%、買い物はネット等で済ますことが増えた人が22.9%いた。旅マエ、旅ナカの情報収集で活用されるのは「旅行会社やOTAサイトの旅行情報」「旅行口コミサイト」「観光協会のサイト」であり、「SNS・ブログ」は具体的に行動するための情報収集先としての参考度が高くない。

旅行での投稿は全体の26.0%が経験。「女性」「若い年代」、20年の旅行者で投稿率が高い。同年に「旅行時期や旅行先を分からないようにした」人の割合は前年より多い。観光局・観光協会をフォローする人も一定程度いる。ファン行動は認知や好感度向上に大きな影響力を持ち、行動や消費と切り離せない。今後、彼彼女らの発信とともに観光振興を進めることも重要になりそうだなどという。全データと詳細は同社ニュースサイトにある。