営業経験5年以上並みのAIがマンション投資をマッチング

不動産取引の目的が多様化している。昨今、人生100年時代構想が打ち出されたこの国において、老後資金確保のために不動産投資をする人たちがいるし、ミレニアル世代による新たな収入源確保や資産形成ニーズも高まっている。

新型コロナウイルスが人々の暮らしや経済活動に大きな影響を及ぼす中、不動産業界においてもサービス品質を落とさずに安全性と生産性を両立することが求められているという。東急リバブルは今月1日、NECと共同開発した「投資用区分マンションAIマッチングシステム」について、東京23区及び武蔵野市・三鷹市の区分マンションへ投資する顧客への質の高いサービス提供を目的に、これを本格稼働する。  

同システムは、東急リバブルが保有する約6年間分の取引データ(物件特性・希望条件・資金計画など)や営業担当者の経験値などに基づき、最先端AI技術群「NEC the WISE」の1つ「異種混合学習」などの機械学習技術を用いて投資用区分マンションのおすすめ度を顧客毎に分析し、スコア化する。事前検証により、営業経験5年以上の担当者が行う物件選定と遜色ないレベルを実現したという。

多種多様なデータの中から精度の高い規則性を自動で発見し、状況に応じた最適な予測ができる。複雑な分析についても高精度で解釈性の高い予測結果が得られる。ホワイトボックス型AIを搭載した同システムを活用し、買主にパーソナライズされた物件情報を素早く提供し、快適な投資機会の拡大に努めていく。

購入確率の高い買主へ優先的に売却物件を紹介することで、売主においては早期売却の実現を目指していく。同システムが初期段階における営業活動の一部(物件選定など)を代行する。これにより、東急リバブルは、個客への高度な投資コンサルティングやキャッシュフロー提案に注力でき、購入シーンにおける疑問解消や不安低減が図れる。納得できる購入判断を支援していくという。