東京~グアム島、エンタメ車両をリアルタイム遠隔操作

自動運転時代の到来により遠隔運転や監視の重要性が一層高まっている。世界では、時差を利用したグローバルなオペレーションが可能となる。そこでリアリティ、リアルタイム、リモートを追求し、人々に感動とそれを支える安心を届ける――

新たな価値創出をめざしているというソニーと、NTTドコモは、グアム島にあるエンタテインメント車両「SC-1」を約2,500キロ離れた東京から、5Gを活用して遠隔操作する実証実験に成功した。5Gの低遅延、大容量、高速の特長を活かしリアルタイムで車両周囲の映像を都内にあるソニーの開発拠点に伝送して、ソーシャブルカートを操作した。通信にはドコモの100%子会社であるドコモパシフィック社の5Gを利用したという。

グアムの検証用屋外施設において、SC-1に乗客を載せた状態で行った。今回の実証実験では、同車両の周辺映像を東京に送り、東京にいるドライバーが映像を見ながら運転した。SC-1は、車両前後左右に人の視覚能力を超えるイメージセンサーを搭載――。360度全ての方向にフォーカスが合わせられた映像を車内のディスプレイに映し出すことで、車両周囲の環境を一度に把握できる。

上記イメージセンサーの超高感度な特性と内部に設置されたディスプレイの高い解像度により、昼夜を問わずライトなしに車両周囲を認識しながら運転できるSC-1について、ソニーはこの車両を利用した各種クルージングサービスを国内で展開している(紹介動画:ソニー公式YouTubeチャネル)。今後「3Rテクノロジー」も活用することで「移動を楽しくする」サービスを拡充し、ヒトとクルマの新たな楽しみをさまざまな領域へ提供していく。

一方、ドコモは、この度の実証実験で得られた成果を活かし、海外での新たな旅行体験や移動体験の創出など、エンタテインメント分野での価値創出、および働き方改革をはじめとする社会課題解決をめざしていく構えだ。