介護施設の空調等、クラウドでナースコールシステムと連携

要介護者の増加と介護スタッフの不足が大きな課題となっている。今日、多くの介護施設では、スタッフが各居室を巡回して環境を点検――エアコンや空気清浄機などの運転状況を確認している。

入居者がナースコールで温度設定変更などを要望した場合も、スタッフが居室へ行って、個別に対応することが一般的になっているという。シャープ平和テクノシステムは、介護施設向けナースコールシステム「Yuiコール」と、AIoT対応エアコン・空気清浄機を連携させることで、施設内の各居室のエアコンなどの運転状況を確認・制御できる「空調集中管理システム」を共同開発。今月17日、同システムの提供開始を発表した。

3月時点で同システムの対象機種となっているのは、【エアコン】AY-L22P/AY-L25P/AY-L28P/AY-L40P、AC-22LHT/AC-25LHT/AC-28LHT/AC-36LHT/AC-40LHT2/AC-56LHT2(末尾がLHTの機種は住宅設備用)、【空気清浄機】KI-NP100/KI-NX75/KI-NS70

「Yuiコール」と上記エアコン・空気清浄機をクラウド上でプラットフォーム連携させることにより、管理室にある「Yuiコール」の画面上で施設内のエアコンなど機器の運転状況の確認や、温度設定変更などの遠隔操作を可能にした。運転状況のほか、エアコン・空気清浄機に内蔵されたセンサーを通じて各居室の温湿度情報などを常時取得するので、「入居者が夏場にエアコンを暖房運転する」といった誤操作も管理室で確認できる。

室温が「Yuiコール」上で設定した温度を上回るとナースコールと連動してアラート通知することも可能だという。介護スタッフによる巡回業務の負担軽減や施設運営の効率化を実現する、新システムは、19日(金)まで東京ビッグサイトで開催される「CareTEX東京」の平和テクノシステムブースにて披露される。