IT仮想化基盤上でAIが動作、多様な業界ワークロードをスマート化

仮想化技術がいまや必須となっている。エンタープライズIT市場では、様々なしくみのスマート化や、データ駆動型社会等に寄与する分析業務などでAIの活用が進んでいるが、"AI×仮想化"の話を聞いたことがない――。

これまで、世界ではベアメタル(物理)サーバ上でAIが実行されてきたという。米国NVIDIAは今月9日(現地時間)、同社が最適化・認証・サポートする、エンタープライズグレードのAIツールとフレームワークで構成されたソフトウェアスイート「NVIDIA® AI Enterprise」を発表した。これは同日別途発表されたVMware vSphere 7 Update 2でのみ動作する。

AI対応の企業・団体向けプラットフォームを開発することを目的とした比類なきコラボレーションを通じて、NVIDIAとVMwareは、VMware vSphere上でAIワークロードを仮想化できるようにした。これにより、ユーザーは、先進的な医療・ヘルスケア、スマートファクトリ、金融サービスでの不正検知など、幅広いAIソリューションの開発に必要なソフトウェアを入手できる。

AIモデル開発にかかる期間を1/10に短縮し、仮想化基盤上で先進AIアプリを導入・管理できるようになり、ベアメタルにおける画期的なAIアクセラレーテッド推論性能と同様に、パフォーマンスをスケールアウトできる。

NVIDIA AI Enterpriseを利用することにより、コンピュテーティング仮想化のためにvSphereを使用している数十万の企業のIT部門は、大規模なデータセンターやハイブリッドクラウド環境を管理しているツールをそのまま使って、AIに対処できるようになる。NVIDIAソフトウェアスイートは、ベアメタル サーバと同じように機能するvSphere上で、スケールアウトされたマルチノードのAIアプリケーション性能を実現するという。