ローカル5G×複合現実、あおによし平城宮跡にて新しい体験に

新型コロナウイルス対策が必須となっている。昨今、感染拡大防止とともに集客力向上を目指す、屋外の観光資源とICT(情報通信技術)の融合による新たな観光体験への期待が高まっているという。

NEC凸版印刷マクニカコトバデザインは、総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」のうち観光・文化分野における調査検討として、ローカル5Gや複合現実(MR)を活用した観光体験の実現に向けた実証実験を2月26日~3月1日、奈良は平城宮跡歴史公園にて実施する。

MR技術を活用した新たな観光体験の実現(同省PDF資料P.13)をめざす。今回、①新たな歴史文化体験と、②新たな移動体験を実証する。NECが全体管理とローカル5G技術提供を行い、凸版印刷がMR技術・映像配信制御システム開発・コンテンツ制作、マクニカが8人乗り低速電動カート(EV)と自動運転システム提供、コトバデザインがAIコンダクター開発を担当する。

①では「ローカル5GとMR技術を活用した新感覚エンターテインメント」を検証。復原遣唐使船とダンスパフォーマンスに、MRグラス上でCG演出を重ね合わせてリアルが表現される。参加者の位置や移動に合わせた映像表示や、手の動きなどのジェスチャーに合わせた演出映像の全員での共有などを楽しめる。ふつうの史跡見学では味わえない、歴史空間に仲間と一緒に入り込む、新たな歴史観光体験を実現する。

②では「ローカル5GとAIコンダクターを活用した安全・安心なおもてなし体験」を検証。交通ターミナル(朱雀門ひろば)を約5分間で周回する自動運転EVに搭載されるAIコンダクターは、客が手を車外に出すとか、マスクを外して乗車した場合、車内映像をもとに注意を促す。低遅延のローカル5G通信にて参加者と円滑に対話し、参加者の関心に合った解説や案内を行う。安全安心かつ新たな関心を呼び起こす移動体験を実現するという。