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オフィス・工場・店舗等、事業拠点における気候変動リスクを評価する
一方、気候変動予測データは取り扱いや解釈が難しい。拠点ごとの気候変動の影響を把握しづらいことも課題になっているという。ウェザーニューズは10日、企業向けに気候変動のリスクを分析するサービス「Climate Impact」の提供を開始した。同サービスでは、気候変動対策に積極的に取り組む事業者向けに、オフィス、工場、店舗などの拠点に特化した気候変動シナリオ分析とリスク評価を行い、気候変動によるビジネスへの影響を評価――。
温室効果ガスの排出量が将来どの程度になるかを想定した排出シナリオすなわちRCP(代表濃度経路)などの気候変動シナリオをもとに、各拠点の気候が2100年までにどのように変化するかを分析する。そして、これまでのサービスノウハウと独自の解析技術で得られた気象の基準をもとに、大雨による自然災害や、気温上昇による生活への影響および農作物の収量など、気候変動によるリスクを評価する。
日本の企業においても、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース。参照:環境省Web)やRE100(再生可能エネルギー100%)への賛同が増加している。自治体では、ゼロ・カーボンシティや気候変動非常事態宣言都市への表明が行われているほか、気候変動適応センターの設置や気候変動適応計画の策定が進められている。これらの状況を鑑み、同社は企業・団体をサポートする「Climatenews プロジェクト」を始動した。
今回、上記サービスの提供を通して、TCFD賛同企業に対し、気候変動の影響による事業リスクや機会の把握と、気候変動への緩和策や適応策の推進を支援していく考えだ。