企業は5年以内にAIガバナンスのコントロールを失う

情報技術の進化とともに、人工知能(AI)や各種仮想現実(XR)、ハイパーオートメーション、分散型クラウドなどを用いる仕組みが開発されつつある。現在、真の競争優位性をめざす組織は、新しいデジタルテクノロジーの採用において積極的かつ慎重なアプローチを今すぐにとる必要があるという。

PEGAの日本法人ぺガジャパンは1月26日、iResearch社によるグローバル調査結果を分析したレポート「テックトレンド:2025年の未来に向けて」を公表。同調査は、民間企業が5年以内にAIガバナンスのコントロールを失い、新しい革新的なテクノロジーの導入について説明責任を負うことを示唆しているという。

12ヶ国の金融サービス、小売、ヘルスケア、ライフサイエンス、製造、公共機関、通信業界の経営幹部1350人を対象とした調査において、ビジネスリーダーがガバナンス、インテグレーション、イノベーション、新興テクノロジーの導入に関してより厳格に説明責任を担う必要性が高まっていることを指摘している。回答者の65%は「外部によるAIガバナンスでは、AIの爆発的な成長を管理するのに十分ではない」と感じている。

27%が「AIガバナンス専門の責任者を有していない」、25%が「正式なAIポリシーについて、所属企業のCレベルの経営幹部によって管理されている」とした。また大多数の回答者は、公的機関と企業との同等な責任分担を求めながらも、今後5年間については「公的機関がガバナンスに対して大部分または完全に責任を負うことを期待している」

そして半数以上は、外部および公的機関の規制がイノベーションを妨げることを懸念しているという。 同社の分析レポートは、ハイパーオートメーションとインテグレーションの関係、XRが顧客体験に与える新たな方向性、分散型クラウドと拡張エッジがテクノロジー基盤の成熟度アップに貢献することなどにも言及している。