写真等からその人の行動や感情を推定する、AIが無償で使える

国内外では昨今、画像認識やAI技術を活用し、人の状態を検知するシステムやサービスが数多く開発されている。多面的で深い評価や分析をする際には、個別APIやライセンスの違いを乗り越え、機能特化型のそれらを複数組み合わせる必要がある。

従来のしくみでは、アプリケーション等の開発に多大な手間と時間が掛かっていたという。ユーザーローカルは、人の動きや表情・視線、声色などの情報を分析・理解する「人物分析AI」の無償提供を始めた。オールインワンの同AIは、ディープラーニングによって、人物が映っている写真から姿勢、視線、顔の向き、表情、性別、年齢を推定し、音声やテキストから人物の感情を推定する。

同社の人物分析AIには8つの機能――センサ不要で体の各部位の位置座標を高精度に推定する「骨格推定(姿勢推定)」、自動の「年齢推定」、顔画像からの「性別推定」、5つの感情で数値化する「表情推定」、2次元画像の「視線・顔の向き推定」、「本人認証」、音声データから発話者の心を読み取って7感情に分類する「音声感情認識」、5感情に分類する「テキスト感情認識」が備わっている。

各機能を組み合わせ多視点分析できることが、全部載せAIならではの魅力だという。ユーザーローカル人物分析AIの応用例としては、店舗・施設の来訪者分析(年齢推定、性別推定、表情推定、本人認証)、広告効果測定、映像・ゲームなどコンテンツ評価(表情推定、視線・顔の向き推定、音声感情認識)、コミュニケーション業務の評価(表情推定、音声感情認識)、スポーツ・医療・ヘルスケア分野(姿勢推定)

教育分野(姿勢推定、表情推定、視線・顔の向き、テキスト感情認識)、エンタテイメント分野(姿勢推定、表情推定)、マーケティングデータ・企業内ドキュメントの評価分析(テキスト感情認識)などが考えられるという。同社は、大規模処理が必要な企業向けに、有償版の提供も検討している。