人手不足を自動化によって解消する。様々なモノの製造現場では、新型コロナウイルス禍により、ロボットの導入機運が一層高まっている。組立・搬送・包装・ネジ締め等を行うスカラロボット（水平多関節ロボット）は立ち上げが容易で、各種作業の高速化もできるため、以前から導入が進んでいた。
ロボットはしかし、周辺機器と異なるコントローラーで制御されるため、それぞれ密接に連動させることが難しい。そのうえ、複雑な作業を行わせようとすれば、取り付けるエンドエフェクタ―が重くなりロボットの可搬重量が不足するなど、従来、スカラロボットで自動化できる組立・搬送作業には制限があったという。オムロンは、次世代のスカラロボット「i4シリーズ」を今月22日に発売した。
同シリーズは、最大可搬重量15kgに対応するハイパフォーマンスモデルの「i4H」と、コンパクトで軽量用途に適応する「i4L」モデルで構成される。当該ロボットとロボットハンド（エンドエフェクタ―）、周辺機器をシームレスに統合制御することで、各機器の連動を可能にし、これまでのスカラロボットにはできなかった複雑な作業を自動化する。導入後も常に最適な設備状態を維持し、安定稼働に役立つ。
産業用オープンネットワークEtherCAT接続と、インタラクティブなメンテナンスアラームを今夏にリリース予定であり、同社のソフトウェアSysmac Studioで、他のオムロン製デバイスを統合し、生産全体をシミュレーションできる。i4シリーズは「高速・高精度」、「簡単な導入」、「想定外の停止を防ぎ、機会損失を最小化」、「多様なラインナップで生産ラインの拡張性と柔軟性をサポート」をものづくり現場で実現。
価値創造コンセプト「i-Automation!」のもと、同社は豊富な制御機器群と産業用ロボットを高度にすり合わせたトータルソリューションで、顧客製造現場の革新に貢献し続ける考えだ。